TestRail は、チームがテスト作業を整理、追跡、分析するのに役立つ強力なテスト管理ツールです。しかし、テスト ワークフローを真に最適化するには、効率的なテスト自動化が必要です。そこで Ranorex が役に立ちます。
Ranorex と TestRail を統合すると、UI テストを自動化して結果を直接 TestRail にプッシュすることができ、テスト実行とレポート作成がシームレスにつながります。このマニュアルでは、テスト カバレッジを高め、効率を改善し、レポーティングを合理化するための統合プロセスについて説明します。
Ranorex とは
Ranorex は、デスクトップ、ウェブ、モバイル アプリケーション用のオールインワン UI テスト自動化ツールです。自動化のエキスパート向けに、オープン API、インテリジェントなコード補完、リファクタリング、デバッグ機能を備えた完全な IDE を提供しています。
ユーザーは、キャプチャ&再生ツールとビルトイン メソッドを活用して、自動化について学習しながら、信頼性と保守性の高いテストを作成できます。また、Ranorex は共有オブジェクト リポジトリとテスト自動化モジュールによって機能横断的なチーム コラボレーションを可能にします。さらに、ユーザーの成功を確実にするために、専任のサポートチームがバックアップします。
主なメリット:
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- リソースを最大限に活用する: コストを抑制しながらテスト カバレッジを拡大し、ペースの速いリリース サイクルをサポートします。
- あらゆる技術レベルを支援する: コードレス自動化のための使いやすいツールで複雑なテストを構築できるのに加えて、完全な IDE を備えています。
- オールインワン ソリューション: レガシー プラットフォームおよび最新技術を利用した環境でのデスクトップ、ウェブ、モバイル テストを自動化します。
- シンプルな統合: Ranorex Studio とテスト ケースを同期し、TestRail でリアルタイムのテスト フィードバックを得ることができます。
Ranorex と TestRail の統合の利点
TestRail のユーザーであれば、高品質のソフトウェアを提供するうえで、効率的なテストケース管理が重要であることはすでにご存知でしょう。しかし、真にテスト サイクルを加速し、テスト カバレッジを拡大するには、強力な UI テスト自動化が必要です。そこで Ranorex Studio が役に立ちます。
TestRail の構造化されたテスト管理と Ranorex の確かな自動化機能を統合することで、次のことが可能になります。
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- 手動テストの繰り返しを排除 – データ駆動型の自動化によって、同じテスト手順を複数のデータ値で繰り返すことなく、コーナー ケース、エッジ ケース、バウンダリー ケースをカバーします。
- リリース サイクルのスピード アップ – 自動化されたレグレッション テストを夜間に並行して実行することで、アプリケーション品質に関する迅速なフィードバックを得ることができます。
- テストの安定性向上 – Ranorex の信頼性の高いオブジェクト認識と組み込みのベスト プラクティスは、アプリケーションが拡大してもテストの安定性を保ちます。
- QA チームの解放 – 定型的なテスト実行に費やす時間を減らすことで、テスターは探索的テストや UX テスト、および価値の高いテスト シナリオに集中できます。
- ワークフローにシームレスに統合 – Ranorex は幅広いテクノロジーをサポートしているため、デスクトップ、ウェブ、モバイルの各アプリケーションにまたがるテストの自動化が容易です。それらすべてを TestRail で管理できます。
TestRail と Ranorex Studio を組み合わせると、単にテストを自動化するだけでなく、効率を最大化し、ソフトウェア品質を向上させ、DevOps の成功に欠かせない迅速なフィードバックを提供できます。
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- 時間の節約: 繰り返し実行される UI テストを自動化し、より重要なタスクに集中できます。
- 精度の向上: 一貫性のある自動テストを実行することで、ヒューマン エラーを削減します。
- シームレスなレポート: テスト結果を自動的に TestRail に送信し、追跡と分析を改善します。
- より良いコラボレーション: 手動テストと自動テストの結果を 1 か所に集約し、チームの洞察力を向上させます。
Ranorex の結果を TestRail に統合するためのステップバイステップ ガイド
※TestRail v9.4.1 は Ranorex v12.4.3 との統合をサポートしています。それ以前のバージョンと統合することはできません。
ステップ 1: TestRail API をセットアップする
Ranorex と TestRail の間で通信を行うには、 TestRail API を使用する必要があります。TestRail にログインし、[管理] > [サイト設定] > [API] に移動します。API がまだ有効でなければ有効にします。
TestRail インスタンスの URL、ユーザー名、API キー (ユーザー設定で確認できます) をメモします。
ステップ 2: Ranorex テスト スイートを設定する
Ranorex テストが正しく設定されていることを確認します。Ranorex Studio を開き、テスト スイートをロードします。TestRail のテスト構造に合わせてテスト ケースを構成します。結果を追跡できるよう、Ranorex でテスト レポートが有効になっていることを確認してください。
ステップ 3: TestRail 統合をセットアップする
テスト ケースが完成したら、TestRail との統合をセットアップします。そうすると、すべての結果を TestRail にマッピングし、追跡できるようになり、行ったすべての作業のシームレスなテスト管理が保証されます。
それには、[Tool] > [TestRail integration] > [Start TestRail] をクリックしてウィザードにアクセスする必要があります。
簡単な紹介ダイアログが表示され、この統合で何ができるかが説明されます。
次のステップでは、TestRail 接続に関連するすべての情報を設定します。インスタンスの URL、ユーザーのメール アドレスおよびアクセス パスワード (または API キー) が必要です。
注意: デフォルトで、URL の末尾に index.php?/api/v2 が追加されることに注意してください。
次に、[sign in] ボタンをクリックします。
すべてが正常に完了すると、サイン アップが行われ、Ranorex と TestRail の統合が適切に設定されます。
ステップ 4: Ranorex の実行結果を TestRail に送信する
前のポップアップで [Continue] をクリックした後、新しく設定ステップを完了する必要があります。Ranorex と TestRail の統合は、次の 2つの方法のどちらかで設定できます。
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Ranorex から既存のデータをすべて TestRail にエクスポートします。
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TestRail からすべてのデータを Ranorex にインポートします。
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次に、何をどこにエクスポートするかを選択するプロンプトが表示されます。どのデータを TestRail に統合するかを決定するため、このステップは非常に重要です。たとえば、まだ統合の準備ができていない作業中のテスト スイートがあるかもしれません。この情報は後でいつでも編集できることに注意してください。
何をどこにエクスポートするかを選択したら、あとは続行して処理が終わるのを待つだけです。
ステップ 5: TestRail でプロジェクトを検証する
重要な点として、Ranorex のプロジェクト名は、TestRail のプロジェクト名と同じです。
プロジェクトを調べてみると、すべてが正しくエクスポートされていることがわかります。
(プロジェクト概要)
(テスト ケース)
ステップ 6: テストを実行し、結果を TestRail と統合する
Ranorex に戻り、Integration プラグインを確認します。
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TestRail と同期する: テスト スイートに変更が加えられるたびに同期することで、TestRail プロジェクトを最新の状態に保ちます。
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テストを実行し、結果を TestRail にレポートする: テスト スイートのすべてのテスト実行結果を TestRail に送信します。
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サンプルで操作を続けるには、2 番目のボタンをクリックして、テストの実行と結果の統合を開始します。
新しい設定ポップアップが表示されます。
この画面では、以下を選択できます。
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テストを実行するプロジェクト/テスト スイート
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結果のエクスポート先:
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新規テスト ラン
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既存のテストラン (初回の実行ではない場合)
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実行が完了したら、TestRail に戻り、テスト実行情報を確認します。



















