TestRail でテスト ケースを作成する際、テンプレートを使用してテスト作業の一貫性と効率を確保できます。テンプレートは、テスト ケースを文書化するための事前定義済みのフォーマットを提供し、テストの作成、実行、分析を容易にします。テンプレートを作成すると、複数のプロジェクトやテスト スイートでテンプレートを再利用できるため、テスト プロセスで一貫性と効率を維持するための強力なツールになります。
TestRail には、テスト ケースの作成用のデフォルト テンプレートが 4 つあります。このセクションでは、それらについて説明します。
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- Test Case (Text)
- Test Case (Steps)
- Exploratory Session
- Behaviour Driven Development
テスト ケース テンプレートは柔軟性が高く、カスタマイズ可能です。独自のカスタム テスト ケース テンプレートを作成したり、既存のテンプレートを変更したりするには、[管理] > [カスタマイズ] > [テンプレート] エリアに移動します。
Test Case (Text)
Text テンプレートを使用すると、テストを実施するために必要な手順をより柔軟に記述できます。柔軟性があることから、このテンプレートは多くのチームにとって非常に有用です。
[Preconditions] には、テストを正常に実行するために必要なセットアップまたは設定を追加します。たとえば、データ ファイル、ハードウェア、セキュリティ アクセス、OS、ブラウザー、事前手順、その他の事前条件を指定します。
[Steps] には、期待される機能や、テストを完了するために必要なアクションを記述します。手順は、文章や、次のように箇条書きまたは順序付きリストを使用して記述できます。
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- 電子メール アドレスを入力する
- 誤ったパスワードを入力する
- [サイン イン] をクリックする
[Expected Result] には、テスト手順を正しく実行した後にソフトウェアがどのように応答するべきかを記述します。テスターは、[期待される結果] フィールドの情報と実際の結果を比較し、テストにステータス (Passed、Failed、Blocked など) を割り当てます。
また、画像やその他のタイプの添付ファイルを追加したり、ハイパーリンクを追加したり、他のテスト ケースを参照したり、表を追加したりしてテスト ケースを補強できます。
Test Case (Steps)
Steps テンプレートは Text テンプレートに似ていますが、個別の手順があり、それぞれに期待される結果があります。個別の手順を使用すると、テストの各手順に個別に結果ステータスを追加できるほか、欠陥、要件、他の外部エンティティへのリンクを各手順に対して追加できるため、構造、可視性、トレーサビリティが強化されます。
Steps テンプレートでは、必要に応じて手順を個別に追加します。最初の手順を追加するには、[最初の手順を追加] または [手順の追加] をクリックします。
各手順に対して、その手順で何をテストする必要があるかを表す [説明]、任意の[追加の手順情報]、および [期待される結果] を追加できます。
デフォルトでは、各手順に対して [手順の説明] および [期待される結果] フィールドだけが表示されます。個別の手順に対して [追加の手順情報] やその他のカスタマイズを有効にするには、[管理] > [カスタマイズ] > [ケース フィールド] に移動し、Steps (steps_separated) フィールドを編集します。追加のオプションを有効にするには、プロジェクト セクションを編集します。
右側に表示されているクイック アクションを使用すると、手順の順序を変更したり、手順を削除または追加したり、さらには共有手順ライブラリから手順をインポートしたりできます。
Exploratory Session
探索的テストとは、事前に定義されたテスト ケースだけに頼ることなく、テスターがアクティブかつ動的にアプリケーションまたはシステムをテストするというテスト アプローチのタイプを指します。探索的テスト セッションでは、テスターはアクティブにアプリケーションを探索し、欠陥を見つけ、経験と直感に基づいてフィードバックを提供します。
Exploratory Session テンプレートは、Mission および Goals を定義するテキスト フィールドを使用します。これらは、探索的テスト セッション全体をガイドします。
[Mission] は、探索的テストの開始点です。ユーザー ジャーニーまたは探索セッションの重点とするべき領域 (例: ショッピング カートのチェックアウト) の簡単な説明などを記述します。ミッションは、通常は 1 つか 2 つの文からなるテスト対象のハイレベルな概要として定義することができます。
Goals には、セッションでカバーするべきチェックポイントや期待される結果、注意するべき考慮事項のリストを追加できます。
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- 何を見つけることが期待されるか?
- すべての改善可能な箇所を探すか、バグだけを探すか?
- 機能はエンド ユーザーが有用だと考えるような方法で問題を解決するか?
- プロセスはスムーズで自明だったか、それとも、まごつくようなフローやインタラクションがあったか?
Behaviour Driven Development
このテンプレートを使用すると、TestRail 内で直接 BDD シナリオを設計して実行できます。このテンプレートでは、シナリオとしてテストを定義できます。通常、BDD のシナリオは、Given-When-Then (GWT) フォーマットに従います。
すべての BDD 機能をフルに活用する方法の詳細については、TestRail での BDD を参照してください。